3-1 方針MTG

目次
1.目的
2.そもそも方針MTGとは?
3.方針MTGの記載内容
4.方針MTGの手順
5.方針MTGの注意事項
6.方針MTGスケジュールへの簡単貼付け方法

 

1. 目的

・本質的なニーズをつかむ

・初動時の記録を残し、課題があれば対策を考える

・案件の適切なスケジュールを決める

2. そもそも方針MTGとは?

・実務を開始する前に、自分(管理担当)だけでなく決裁者も巻き込んで、
案件の要件や問題点(懸念点)を集中的に検討・洗い出しをする機会です。

・管理担当にとって、実際に業務が開始した後の【道しるべ】になるものです。
方針MTGの時に、しっかり集中的に案件のことを考え尽くし(COMPの備考に)記録しておけば、
あとは、方針MTG通りに実務を進めていけば、案件はサクサク回っていきます。

・方針MTGを甘くみて、前回の方針MTGをコピペしただけで終わらせたり、
要件チェックを十分に行わなかったり、しっかり考えなかった案件・担当者は、
高い確率で、案件が頓挫したりトラブルになっています。
※申込書が届いたら、必ずすぐに案件作成のうえ方針MTGすることを徹底してください。

・面談日程が確定していないから、必要書類がとどいていないから、 といった理由で放置することはNGです。

『SGのスピード対応を原則に』
申込をうけたらすぐに、管理担当が作成し、決裁にあげましょう。
決裁依頼メールは、当日中に決裁者に送るのが原則です(イレギュラーは案件決裁者の決裁)。 

①方針MTG決裁依頼メール・・・申込当日
②方針MTG完了・・・①当日または翌日 ※なるべく早く
③初動(受任通知、書類案内など)・・・②の当日

例えば、
申込日が7/1の場合、
①7/1
②7/1 or 7/2
③7/1 or 7/2
となり、顧客は、申込みの翌日までには受任通知を受け取れます。

申し込みを受けた時間帯に関わらず、当日中の対応となりますが、
残業できないなどの理由で、対応できない場合は、
案件決裁者(いない場合は、鈴木や経企も可)で翌日等に決裁依頼してください。

また、方針MTGの決裁依頼メールで、管理担当と決裁者の間で、質問等のやり取りが続くと、完了がずれ込み、顧客に迷惑をかけることに繋がります。

決裁依頼メールのレベルの高低にかかわらず、
案件決裁者の責任で、方針MTGは完了させてください。

休みなど、イレギュラーなケースも、
例外でOKですが、なるはやで進めてください。

※遠方のビザ申請の決裁者は取次行政書士になります。
※決裁者に方針MTGをメールするときには、決裁者とチームメンバーの他に、最適者をCCに入れてください。

3.方針MTGの記載内容

管理担当記載
メール宛先はTO:決裁者 CC:案件に関わるメンバー(受任担当、SP等)

『概要』
何のための手続きか、なぜ顧客は必要としているかなどを記載。
本質的ニーズを掴むための項目です。
 
※手続きの正式名称だけの記載とかでは、表面的ニーズしか分かりません。

『SG窓口』(管理担当以外)
管理担当が直接は顧客と一切やり取りをしない場合に、直接顧客とやり取りする担当者を記載。
※鈴木さんの決裁が必要です。
※部分的に受任担当がやり取りすることがある場合でも、管理担当が顧客とやり取りする前提のときは、
 ここでの窓口には該当しません。
 
『急ぎ案件』No・Yes(理由と程度:     )
YESの場合のみ、理由と程度を記載します。
※契約にて急ぎ対応をすることになっているのか、任意での対応なのかも分かる様に。
※契約にて急ぎ対応をする場合は、報酬に加味されていて見積書にて免責事項の記載が盛り込まれていること。

『社内の最短スケジュール』
顧客大満足を目的とした社内的にコミットするスケジュール( ≠ 受任通知書記載スケジュール)です。
受任通知書に記載するスケジュールは、ビジネス常識範囲での標準的なスケジュールです。
(受任通知書の想定スケジュールを、社内最短スケジュールと同じにすると、
 ちょっと遅れたら忽ち不満足につながってしまいます。)
但し、短くできるのは、管理担当自身のボールだけです。
(例えば、顧客のボールは、受任通知書も方針MTGも、同じ日数です。)
管理担当は、この欄に記載したスケジュールで進め、関係者(顧客や社内連携)をリードします。
 
なお、ここは社内スケジュールなので、社内工程も分けてスケジュールを立てることがポイントです。
例えば、受任通知書では一行で『弊社にて書類作成のうえ貴社へ内容確認依頼』と記載した工程も、
社内工程では、下記のように複数になります。
・在宅さんへ作成依頼
・在宅さんから納入後、確認のうえ、決裁依頼
・決裁完了後、顧客へ確認依頼
細かい様ですが、このあたりのズレが、遅延や想定外の急ぎ対応につながります。
 
また、受任通知書含め、スケジュール設定は、
「ごろ」ではなく「まで」をベースにすると、
顧客側でのボールの期限も明確になり、グリップし易いです。

『要件とその課題と対策』
受任可否判断、案件管理の軸になります。
下記を記載します。
◆申請受付可否や許可可否に影響する要件
◆当該要件を満たしているかどうか
◆受付不可・不許可につながりそうな申請や審査における課題(懸念点)+対策(方針)
 
要件の記載が漏れていると、管理担当が気付けていない懸念点等について、
決裁者で気付くことができません。
 
要件については、管理担当にて問題ないと判断したからと、何も書かないのはNGです。
要件について、問題ないと判断した理由含め、記載してください。 
 
審査官の視点で記載することがポイントです。
SGと顧客とのやり取りでの懸念点を記載してあることがありますが、
 顧客の満足度アップのための対策を記載する欄ではありません。
 
『期日とその課題と対策』
法定の許可期限、申請受付期限等、期日要件を明記し、
スケジュール等、期日的な懸念点と対策(方針)を記載します。
 
補助金では、契約・購入・工事・引渡し等々に、
交付決定や実績報告等の時期の縛りがあることが多いです。
期日的な要件と、その懸念点+対策(方針)はこちらの欄に記載します。
 
スケジュール的に余裕ある場合等でも、上記につき省略は不可。

下記も必須項目です。
◆社内決裁期限
◆社内申請期限

『備考』
顧客担当者の特徴ややり取りでの要望・注意点等、
顧客とのやり取り等、手続きを進めるうえで、認識しておくべき補足事項を記載。
 
◆再方針MTG(必要時)
上記方針MTG時の内容から変更があったときは、
再方針MTGにて、変更があった項目につき、懸念点や方針変更がないか、
ある場合は、その対策(方針)含め、記載のうえ、決裁を受けます
 
書類決裁時に決裁者が変更があったことを認識する流れにならないようにしてください。
 
◆サポート期限超過(必要時)
サポート期限超過に伴う延長は鈴木さん決裁です。
決裁を受けたことの記録と、最新スケジュールを記載します。
最新スケジュールは、案件決裁者へ報告(決裁)です。

・受任担当記載
主に展開のための欄です。
受任時に共有することで、管理担当としても、案件管理の中で、展開につながるアプローチをします。
『顧客の事業』

『受任担当からの指示』案件の注意点/展開のポイント

再方針MTGとは

・初動の時に行った方針MTGとスケジュールが大幅に変更するなど、異なる状況が生じた場合には
すぐに再方針MTGを上げて、案件決裁者に決裁を受けてください。
再方針MTGは、COMP備考欄に記載してある方針MTGの上に追記する形でいれてください。
※もとの方針MTGは削除しないこと。

4. 方針MTGの手順

①申込書に記載された顧客情報をCOMPの顧客情報編集から追記する。

・住所
・連絡先(電話番号・メールアドレス)
・法人担当者情報
・「見込み客」を「顧客」に変更

 ・COMPの顧客情報&案件情報は「事件簿」。
 行政書士として作成必須の帳簿となるため、必ず正確な情報を入力すること。
 ※作成後は顧客名を変更しないこと。
 (申込後に法人設立した場合、顧客名の後にカッコ書きで追記する)

②顧客情報の右側にある「案件新規登録」ボタンから案件作成し、以下を入力する。

※申込前に案件を作成しないこと※

・案件名
・案件種別  ※業務に応じた項目を選択
・案件サブ種別※業務に応じた項目を選択(2024.3~入力必須項目)
・受任担当  ※業績に関わる項目、正確に入力。
・管理担当  ※業績に関わる項目、正確に入力。
・関係社員  ※完了時に受任担当から按分決裁を受ける。
・按分備考  ※在宅スタッフに依頼しない場合はその理由を記載。
        また、管理担当が1日にかけてよい時間も記載。詳細は欄外参照(2023.7~)
・受任日   ※方針MTGの決裁後に決裁者が入力
・報酬額   ※報酬(全額)を入力※税別額を記載
・既入金   ※経理が入力するので管理担当は記入しない。
・支払紹介料 ※紹介案件は入力必須。詳細はこちら。
・報酬内経費 ※詳細はこちら
・内訳    ※詳細はこちら
・申請予定日 ※「申請」「納品」が発生しない業務については、記載不要。(例:コンサルティング業務等)
・サポート期限
・最終紹介者等
・売上予定日 ※請求書発行予定日を入力
・備考    ※方針MTGを入力

按分備考に記載する時間について(2023.7更新)
方針MTG時に按分備考欄に管理担当が
1日にかけてよい時間を記載してください。
算定する際は管理担当50%でざっくり計算してください。
決裁者も方針MTG時に適切かを含め確認してください。

例)報酬100万、完了予定期間4か月の場合の算定方法
 管理:100万×50%÷4か月÷20日=0.625時間/日≒約40分/日
※完了予定期間は完了予定までの期間です。
 サポート期限ではありません。
※20日としてるのは営業日数です。
※目安の業務時間になりますので、決裁者は実際の時間と
 大きく乖離があるようであれば指導お願いします。

【案件名の書き方】

ビザの場合
・在留資格認定証明書交付申請(○○)
・在留資格変更許可申請(○○→○○)
・在留期間更新許可申請(○○)
・永住許可申請
○○のところは、具体的な種類を記載する。
例:在留資格認定証明書交付申請(日配)
:在留資格変更許可申請(家族→人国)等

帰化の場合
・帰化
・帰化(○○名)
複数名での申請の場合には人数名等を()内に記載する。
例:帰化(夫婦2名)等

許認可の場合
・酒類販売業免許
~申請や、~サポートとは入れない。
特筆すべきことがあればカッコ書きで記載する。

【20万円のうち半額着手の場合の、報酬額の入力例】

「既請求」は経企で入金確認後に入力するため、空欄にしておくこと。

③COMP上の「顧客情報>案件一覧>案件情報」にあるFileに、忘れずに申込書、面談シート、受任通知書をアップする。

※アップする書類には、それぞれファイル名を付ける。
※1つの案件に複数の許認可や申請が含まれる場合、原則、許認可・申請ごとに案件を作成する。
※進行中案件に対する追加受任の場合は、新規案件を作成する。

【注意ー申込書を添付しない案件について(大量案件など)の対応】
・案件備考欄に「 ★契約書を顧客情報に添付済 」と記載
・顧客情報欄に、契約書のPDFファイルを添付
※ファイル名または備考欄には、期限を記載すること
例 ファイル名:業務委託契約書(許認可一括) 備考欄:2018.03.23~自動更新(1年)

④方針MTGを、決裁者と行う。

1.管理担当はCOMPの案件編集画面上で、方針MTGを作成
2.決裁者へは、案件URLを添付して、決裁依頼。
※メール文面に貼り付け不要
3.決裁者はCOMPの案件で内容を確認する。
4.決裁者は「決裁了解」をCOMPの日報作成して残し、
その際に決裁者が日報上でステータスを「受任前」→「進行中」へ変更。
5.決裁者はメールでも返信。

※受任担当は、以下の2つの内容を受任時に顧客備考欄に記載しておいてください。
1.顧客の事業内容 (ビザ/帰化/個人の場合は、家族の職業や勤め先なども)
2.他業務受任の提案可能性
(完了MTGの1番目と2番目の質問)

・決裁者:職務分掌表に記載の通り
ただし、類例のない新規案件(後遺障害、防災など)、大型案件は代表決済
※決裁者は、申込書・受任通知書がUPされているかも確認すること。

※申込書の確認ポイント
・サポート期限が書かれているか?
・業務範囲があいまいな記載はないか?
・申込者が適切か?~管理担当~方針内容に変更がある場合には、その変更も反映すること。

・受任=「受任日」「報酬額」は業務日報の受任数値を加算する。
(受任数値は税抜き、立替金・預り金抜きで受任した数値)

※注意
業務途中で案件決裁者が変更になる場合、
案件決裁者の変更の決裁者は鈴木さん
→TO鈴木さん、CCに案件関係者(変更前後の決裁者・受任担当も)で決裁依頼すること。

5.方針MTGの注意事項・期限

◇方針MTGの期限:決裁依頼メールは当日までとします。

当日原則、イレギュラーは案件決裁者の決裁が必要です。

残業できないなどの理由で、対応できない場合は、
案件決裁者(いない場合は、鈴木さんや経企も可)で翌日等に決裁依頼してください。

申込書受領後、方針ミーティングをあげずに保留になっているケースがあります。
・顧客側で要件をクリアできるかどうか怪しくなった
・顧客側で案件を進めるかどうか再度社内で再検討したいなど、方針転換になった
・方針MTGを書く為の情報が一部入手できておらず、追加ヒアリングを行っている

COMPに入力されていない、担当しか把握していない申込書があることは、大きなリスクです。
担当が、その案件自体を忘れてしまう危険性もありますし、
その場合、COMPにも入力されていない為、周りは気付くことができません。
また、お客さん側もSGに申込書を渡しているので「業務を進めてくれる」と勘違いしかねないです。

例外的に、申込書受領後、数日以内に方針が判明/決定する場合等で、
すぐに方針MTGをあげることが適切でない場合は、
決裁者に相談をしてから対応するようにしましょう。

申込書受領時点で、未確認事項がある場合は、
方針ミーティングに、「●●については先方確認中」等と記載すること。

6.方針MTGスケジュールへの簡単貼付け方法

以下の方法で作ると簡単です。

①受任通知書を作成する

②受任通知書の日付を社内用にする

③受任通知書のスケジュールをコピー

④Ctrl+Shift+V のテキスト貼り付けをする

と、以下のように綺麗にはれます。

受任通知書のスケジュール:顧客へ提示する実現可能なスケジュール
方針MTGのスケジュール:社内の最短スケジュール(顧客に提示しない)

方針MTGでは、社内の最短スケジュールに直して記載します。